
ディスカバー
企画制作部門
時代の空気を、敏感に表現に結びつける。

印刷物を制作するには、デザイナー、コピーライター、カメラマン、イラストレーターなど、多くのプロフェッショナルの協力が必要となります。その中で、デザイナーの仕事は印刷物の企画から、撮影などの手配、最終的な印刷のための指定から印刷管理まで、いわば制作のはじめから終わりまで関わってくるもの。「印刷の栄文社」では、つねに時代の空気を敏感に反映させた印刷表現のため、制作部門の充実にも大きな力を注いでいます。

「ダメだ、やり直し!」
制作部の新人、岩井勝人くんの一日は、いつも上司A氏(あえて名は秘す)のそんな言葉から始まる。いろいろなデザインのラフスケッチを描いては捨て、描いては捨て、しまいには自分が何をしているのかもわからなくなるような毎日。時として上司の顔が鬼に見えることだってある。でも、岩井くんは、とにかく絵を描いたりデザインしたりすることが好きだったので、なんとか今日まで頑張ることができた。
今、彼が考えているのは、とある洋菓子メーカーのポスターの企画だ。この会社は地元では有名な老舗で、今回のポスターは新製品の発売を知らせるためのもの。まず岩井くんが考えたのは、「お菓子の小箱」という案。これは、おしゃれな宝石箱にそのお菓子を入れて、淡い光の中に浮かび上がるような雰囲気で撮影するというもので、自分ではなかなか気に入っていたのだが、
「つまらん」
という上司の一言で、あっけなくボツ。そこで今度は、童話に出てくるようなお菓子の家に、その会社のシンボルマークである青い鳥がとまっているという案を考えた。しかしこれも予算と日程という、新人にとっては予想外の事情でボツ。窮地に追い込まれた岩井くんは、今、またウンウン言いながら頭をひねっているというわけだ。
「一番やりがいを感じるのは、何といっても自分のイメージどおりのものが表現できた時ですね。あのうれしさは、他の仕事ではちょっと味わえないんじゃないでしょうか。それに、最近は街を歩いていたりしても、いろんなデザインに目が行くようになりました。印刷物はもちろん、店のディスプレイとか、通行人の服装とか。」
現代社会の中で大きな役割を果たす、デザインという仕事。それが私たちの生活をいろどってくれるのは、こんな岩井くんのような若者の地道な努力があってこそなのだ。どんなに多忙な中にあっても、岩井くんの目は決してその輝きを失うことがない。
「おーい、まだアイデアが出ないのか!」
おっと、また鬼の声がとんできたようだ。